親友
あれから、いろいろあって僕は医療関係の仕事に就いていた。
あの時から考えると自分が人のためになる仕事に就くと思わなかった。
~10年前~
家でうとうとしていると、窓の外から近所の迷惑なるような大きな車のエンジン音で
目が覚めた。
部屋の窓ガラスに何かが当たる音で外に目を向けた。
車は、俺の家の前に停車しており車の近くには、一人の男が立っていた。
男は、俺と目が合うと手間招きして外へ出てこいという仕草をとった。
「俺がなにしたんだよ。」とぼそっと呟きながら外へと向かった。
その男は、俺が玄関の扉を開け目が合うとポケットから煙草とジッポライターを取り出し
煙草に火をつけ、煙を味わいながらこちらをみていた。
その目は、人を憎んでいる目であった。
俺は、その目を見てこれから起こる出来事が自分にとっていいことではないことを
悟った。
煙草を地面に落とし靴で踏みつけ火を消した。
そして、男と俺は車に乗った。
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